2014年9月30日火曜日

臨時休診のお知らせ




誠に勝手ながら、
10月3日(金)午後~5日(日)までは
休診とさせていただきます。

10月3日(金)の午前中は、平常通り診察致します。
また、だんじり祭の関係で当院周辺の道路にて
交通規制がかかる可能性がございます。
ご来院・ご帰宅の際には十分ご注意ください。

お薬・フード・サプリメント等のご注文は、予め余裕を持って
ご連絡くださいますようお願いいたします。

2014年9月26日金曜日

VRCグランドカンファレンス 麻酔学シリーズ

 昨日夜9時より、ネオベッツ主催で行われた新シリーズ、麻酔学 “明日に活かす実践麻酔学”〜麻酔(生体)管理のコツ〜 に参加してまいりました。
 このシリーズの講師は大学で麻酔学の博士号を取られ、ネオベッツVRセンターで勤務医として麻酔管理を行われている 石塚 友人先生です。
 今回は麻酔の基本である酸素化、肺胞での換気量について、また心臓は拍出機能について非常に学術的に、生理学から講義いただきました。手術中に遭遇するSPO2の低下を、実に理論的にフローチャートで鑑別していく所などは、とても勉強になりました。まるで学生時代に戻ったかのような錯覚を覚えました。

2014年9月19日金曜日

360°全周歯ブラシ

 皆様、わんちゃんねこちゃんの歯磨きに苦労されていませんか?
 なかなかちゃんと、お口を開いて磨かせてくれないですよね。
 そんなことから歯磨きを諦めてしまい、ふと気がつくと、お口から嫌な臭いが…歯石?!
 そうなる前に、気軽に、わんちゃんねこちゃんも喜んで、歯磨きができればいいですよね!
 当院では現在、噛むだけで歯磨きのできる歯ブラシを置いております。もちろん歯ブラシだけでは噛んでくれませんので、美味しい舐めるだけで酵素パワーにより歯垢を分解してくれる、歯磨きペーストを付けてあげるのがミソです。
これがその噛むだけの360°全周歯ブラシ、
もちろんちゃんと磨いてあげるのもgoodです。

ではここで当院のアイドル、魅惑のシニア犬、御年13歳になりましたポッポちゃん登場です。
まずは味見、味見!

う〜ん、たまらん、もっとちょーだい!

もう座ってなんかいられません。

どうでしょうか?このようにみんなが楽しく、歯磨きがご褒美となった瞬間です!
これなら毎日続けるのも、嬉しくなりますよね。

2014年9月18日木曜日

犬の子宮水腫

 昨日手術を行った症例は、犬では比較的稀な「子宮水腫」という病気でした。一般的によく遭遇する子宮蓄膿症は、子宮の中に大腸菌などを感染源とした膿が溜まることにより、発病します。しかしこの子宮水腫は膿ではなく、ほぼ透明な漿液が溜まっているだけで、お腹が大きく腫れてくるまで特に症状を出しません。この症例も術前検査で白血球やBUN、Creなど子宮蓄膿症では上昇する値はすべて正常でした、しかし陰部の腫大や、発情行動と思われる動きをしていたことから、性ホルモンの影響を受けていたと思われます。現時点で症状はなくても、正常な子宮ではないので、外科的に摘出する事が勧められます。
開腹時の子宮
摘出した卵巣と子宮

2014年9月12日金曜日

口腔鼻腔瘻

 先日、当院にて口腔鼻腔瘻の処置を行いました。この症例は、長年くしゃみとそれに伴う膿性鼻汁にオーナー様も悩まれていました。当院にて何度かスケーリングなどを行いましたが改善が見られなかったので、今回しっかりと精査し、レントゲン所見から犬歯の歯槽骨の融解像が確認できたため犬歯の抜歯を行いました。
車内に飛んだ膿性鼻汁

 麻酔下で精査すると、右側犬歯の内側に瘻管が確認できました。抜歯は歯肉を切開し、歯根部を露出させ、歯根や腐肉をきれいに取り除き、最後は空いてしまった大きな空洞を切開した歯肉でフラップし縫合して終了です。
抜歯したところです
縫合しています

 抜歯後は、しばらく柔らかいフードを食べていただき、1週間後再診いたしました。
きれいに治癒しています
 処置後は経過もよく、くしゃみはまだ出ますが、以前のような膿性鼻汁は出なくなったそうです。かわいいお顔が、さらにかわいく、ニッコリ笑ってくれています。




2014年9月11日木曜日

ジャクソンリース麻酔回路

 当院では、数年ほど前から吸入麻酔時、7〜8kgを境に、原則それ以上の個体には従来の半閉鎖式回路を、それより小さい個体ではジャクソンリース麻酔回路を使用しております。人では15kg以下の小児の麻酔によく使用されている方法です。この麻酔回路の利点は、回路が単純なため非常にレスポンスがよく、小さな個体の麻酔深度を安定させるのに向いています。欠点としては呼気を再循環させないため麻酔の消費量が多くなります。
 しかしこの麻酔回路を使用することによってコストはかかりますが、今まで苦労していた超小型の個体の麻酔コントロールが安定してできるようになった思います。このような麻酔コントロールは、獣医麻酔専門医のお話を聞くまで知識としてはあっても、実行できませんでしたが、経験に基づいた知識の重要性を今更ながら学んだと感じました。

2014年9月2日火曜日

実際の症例から考える眼科学〜水晶体疾患PART1〜

 昨日夜9時半より、北摂夜間救急動物病院にて行われた眼科セミナーに、ツルノ獣医科病院 鶴野佳洋先生の御厚意で参加してまいりました。
 今回からは水晶体疾患の話となります。核硬化症と白内障の違い、白内障の分類などを学び、実際の症例を診断から治療に至るまでじっくり、専門医ならではの観点からお話し頂きました。
 米国眼科専門医の資格を持つ日本人獣医師2人の一人でもある辻田先生ですが、今年10月にはどうぶつ眼科クリニックをこの北摂夜間救急動物病院の一角に開業されます。今後が期待できます。