2024年4月24日水曜日
2024年4月23日火曜日
犬の卵巣腺癌、卵巣嚢腫
先週急遽行った手術で取り出した卵巣と子宮です。
前々回記事に書いたAPS2型のわんちゃんの病状が安定してきた為、今後の不安定要素になる発情を抑えるため手術を行いました。
とはいえ非常にシビアな状況には変わりなく、手術を行う私達のプレッシャーも当然ですがオーナー様の覚悟も立派でした。
開腹してすぐに卵巣の異常を確認、色々大変でしたが無事手術は終了、検体を病理検査に出しました。
結果は卵巣腺癌と卵巣嚢腫。境界部の脈管浸潤もなく無事取りきれてました。
今日、術後の確認に来院され術創はきれいに治り、元気になり食欲旺盛だそうです。
まだまだ、先は長いですが1つ山を越えることができました。
2024年4月20日土曜日
2024年4月3日水曜日
多腺性自己免疫症候群 (APS)2 型の犬
先日、他院から転院されてきたわんちゃんは非常に稀少な病気でした。
前院で、糖尿病と診断されインスリン 投与を始めたが、なかなか改善せずグッタリしていると紹介を受けました。
院内の検査で、糖尿病だけでなく1次性甲状腺機能低下症、副腎機能低下症を併発している事が判り、人の多腺性自己免疫症候群 (APS)2 型によく似ている病態でした。
多腺性自己免疫症候群 (APS)とは人医でも近年報告がされてきた稀な病態ですが、現在4タイプに分類されています。この中でアジソン、1型糖尿病、自己免疫性甲状腺疾患を発症するのがAPS2型です。
早速このわんちゃんに、インスリン 製剤変更、甲状腺製剤、フロリネフ錠を処方したところ数日後とても元気になられ来院されました。
まだまだ予断を許さない状況ですが病態は把握し方向性が確立できたのでほっとしています。
2024年4月2日火曜日
活性化凝固時間(ACT)の活用
当院では出血を伴う手技(主に手術)を行う前に必ずこの検査を行います。
以前は既製のACTチューブを使用しておりましたが、今は自作しコストを削減しております。
この検査の利点は、簡便ながら情報量が多い事です。この写真の血液もACTの延長が見られ手術時の出血コントロールに注意しましたが無事終了いたしました。
この検査の評価は翌日にも価値がありフィブリノゲン濃度も推測できます。
この症例は、去勢手術にこられたネコちゃんですが第Ⅺ因子欠損が疑われました。
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