本日を持ちまして、看護士の東福が退職致しました。約9年半の間、皆様に本当によくしていただき有難うございました。彼女はこれから新しい家族と共に、幸せな家庭を築くはずです。
しばらくの間は人手が足りず、皆様にご迷惑をおかけするかもしれませんが、精一杯頑張っていきますので宜しくお願い致します。
2012年9月28日金曜日
VRCグランドカンファレンス「腫瘍学シリーズ」
昨日夜9時より、ネオベッツ主催で行われたVRCグランドカンファレンスに参加してまいりました。
今回のテーマは「腫瘍学シリーズ~鼻腔内腫瘍」で、まず最初にVRセンターの田戸先生による診断について、次に大阪府立大学の秋吉先生により実際の放射線治療についてお話いただきました。
鼻腔内に発生する腫瘍は、犬、猫共に全腫瘍の約1%と少ないものではありますが犬ではその8割、猫で9割までが悪性腫瘍です。
診断は、細胞を採取し病理検査を行う事と、CTでどの範囲まで浸潤しているか診ることが重要です。
鑑別診断としては感染性鼻炎(細菌、真菌)、アレルギー性鼻炎、異物、歯牙疾患、止血異常があります。
犬では治療の第1選択は、放射線治療となります。この治療は行える施設が限られてくるのですが、幸いこの近辺では大阪府立大学が最新の機器を持っています。
猫ではリンパ腫の場合は抗癌剤治療が第1選択ですが、それ以外の上皮系腫瘍の場合は放射線治療となります。過去に当院でも、猫ちゃんの鼻腔内リンパ腫を発症した方がいらっしゃいましたが幸いにも抗癌剤によく反応し、腫瘍は完全に消失し他の疾患で亡くなるまでリンパ腫は再発しませんでした。
鼻腔内腫瘍は早期発見が難しいため、病気が進行した段階で発見されることが多いです。もしくしゃみをしたり、またその時鼻水などに血が混じっているようであれば、早めに病院を受診される事をお勧めいたします。
今回のテーマは「腫瘍学シリーズ~鼻腔内腫瘍」で、まず最初にVRセンターの田戸先生による診断について、次に大阪府立大学の秋吉先生により実際の放射線治療についてお話いただきました。
鼻腔内に発生する腫瘍は、犬、猫共に全腫瘍の約1%と少ないものではありますが犬ではその8割、猫で9割までが悪性腫瘍です。
診断は、細胞を採取し病理検査を行う事と、CTでどの範囲まで浸潤しているか診ることが重要です。
鑑別診断としては感染性鼻炎(細菌、真菌)、アレルギー性鼻炎、異物、歯牙疾患、止血異常があります。
犬では治療の第1選択は、放射線治療となります。この治療は行える施設が限られてくるのですが、幸いこの近辺では大阪府立大学が最新の機器を持っています。
猫ではリンパ腫の場合は抗癌剤治療が第1選択ですが、それ以外の上皮系腫瘍の場合は放射線治療となります。過去に当院でも、猫ちゃんの鼻腔内リンパ腫を発症した方がいらっしゃいましたが幸いにも抗癌剤によく反応し、腫瘍は完全に消失し他の疾患で亡くなるまでリンパ腫は再発しませんでした。
鼻腔内腫瘍は早期発見が難しいため、病気が進行した段階で発見されることが多いです。もしくしゃみをしたり、またその時鼻水などに血が混じっているようであれば、早めに病院を受診される事をお勧めいたします。
2012年9月13日木曜日
犬と猫の血液異常への新しいアプローチ
昨日夜9時より、IDEXX主催で行われた血液学セミナーに、ツルノ獣医科病院の副院長 鶴野佳洋先生と共に参加して参りました。
今回のセミナーは東京大学獣医内科学助教授、同付属動物医療センター内科系診療科教員でもある藤野 泰人先生が講師として招かれ、血液検査(CBC)について基礎的な事柄を中心に、実際の症例も交えて講演されました。
非常に基礎的な事ですが、日常の診療の中で、見落としがちになるポイントなどを再確認させられる内容でした。
今回のセミナーは東京大学獣医内科学助教授、同付属動物医療センター内科系診療科教員でもある藤野 泰人先生が講師として招かれ、血液検査(CBC)について基礎的な事柄を中心に、実際の症例も交えて講演されました。
非常に基礎的な事ですが、日常の診療の中で、見落としがちになるポイントなどを再確認させられる内容でした。
2012年9月1日土曜日
肥満細胞種の最新情報&前立腺腫瘍そして移行上皮癌を知る!
昨日夜9時半より、北摂夜間救急動物病院にて行われた、葉月会主催セミナーにツルノ獣医科病院 副院長 鶴野 佳洋先生の御厚意で参加してまいりました。
今回は病理診断を行う検査センター、ノース・ラボ代表 賀川 由美子先生による病理医サイドから見た肥満細胞種、前立腺癌、移行上皮癌について、最新のトピックスを交えてお話いただきました。講師の賀川先生は酪農学園大学を卒業後、アメリカの獣医科大学にて日本人としては2人目となる難関のアメリカ獣医病理専門医の資格を最短で習得されました。
最初にお話されたのは猫の肥満細胞種についてで、これは犬ではパグで発生する肥満細胞種によく似た動きをするのですが、最近の情報では今まで考えられていたサージカルマージンを考え直す方向に動いているそうです。そのお話から、現在よくグレード分けに使われているPatnaikの分類について、病理医間のグレード評価がまちまちな事実を病理医サイドの立場で説明され、2011年アメリカ獣医病理専門医による統一した分かりやすいグレード分類をお話いただきました。ただこの分類も日本によく飼育されている犬種ではあまりにも漠然としている為、現在、日本の病理診断医が集まり、日本に適した診断基準を模索しておられるそうです。
次の話題としては前立腺癌と移行上皮癌について、現在よく行われる尿道マッサージによる細胞採取法のコツや、診断の難しさをお話いただきました。
普段は聞けない病理医の本音を聞かせていただいたりと、非常に有益な時間でした。
今回は病理診断を行う検査センター、ノース・ラボ代表 賀川 由美子先生による病理医サイドから見た肥満細胞種、前立腺癌、移行上皮癌について、最新のトピックスを交えてお話いただきました。講師の賀川先生は酪農学園大学を卒業後、アメリカの獣医科大学にて日本人としては2人目となる難関のアメリカ獣医病理専門医の資格を最短で習得されました。
最初にお話されたのは猫の肥満細胞種についてで、これは犬ではパグで発生する肥満細胞種によく似た動きをするのですが、最近の情報では今まで考えられていたサージカルマージンを考え直す方向に動いているそうです。そのお話から、現在よくグレード分けに使われているPatnaikの分類について、病理医間のグレード評価がまちまちな事実を病理医サイドの立場で説明され、2011年アメリカ獣医病理専門医による統一した分かりやすいグレード分類をお話いただきました。ただこの分類も日本によく飼育されている犬種ではあまりにも漠然としている為、現在、日本の病理診断医が集まり、日本に適した診断基準を模索しておられるそうです。
次の話題としては前立腺癌と移行上皮癌について、現在よく行われる尿道マッサージによる細胞採取法のコツや、診断の難しさをお話いただきました。
普段は聞けない病理医の本音を聞かせていただいたりと、非常に有益な時間でした。
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