2017年5月28日日曜日

心疾患治療のこれから

 昨日夜9時より、ベーリンガーインゲルハイム主催で行われた「心疾患治療のこれから」と題した講演に参加して参りました。講師は九州で心臓外科を行っておられる平川 篤先生です。
 僧帽弁閉鎖不全症は犬では、非常にポピュラーな病気です。今では、弁形成術など外科的なアプローチをある程度、一般的に行えるようにまでなってきてはいますが、やはり治療の主体は内科的な薬物療法です。そのなかでもピモペンダンの使用方法は近年目覚ましい発展を遂げております。2016年に発表された症例数過去最大の大規模な二重盲検試験 EPIC Studyにより、その使用時期はステージB2の段階にまで進みました。これにより、肺水腫の発生を遅らせ、生活の質を高め、快適な時間を長く過ごさせることができるでしょう。

2017年5月21日日曜日

Dr.廉澤 手術ビデオを用いた外科セミナー 乳腺腫瘍

 昨日夜9時半より、北摂夜間救急病院にて行われた、酪農学園大学外科学教授 廉澤先生による乳腺腫瘍の外科に参加してまいりました。
 乳腺腫瘍は、犬猫では非常にポピュラーな腫瘍ではありますが、犬と猫での悪性度の違い、炎症性乳癌のような独特な病態を示す存在によって、診断から外科的治療の選択で実は、非常に悩ましい病気でもあります。人と違いエストロゲンレセプターの数が少ないなどホルモン療法などの治療のオプションも限られてきます。事前に免疫染色などを行っても、悪性度を決定することができず、基本取り残さない為に大きく取る事になります。
 今後、新しい評価方法が確立するまでは、出来るだけ早く、腫瘍が小さい間に、外科的に取るべきだと思われます。