2010年4月23日金曜日

VRCグランドカンファレンス~神経病3

 昨日夜9時よりネオベッツ主催で行われた特発性てんかんについてのカンファレンスに参加してまいりました。
人では約100人に1人の割合で起こるといわれておりますが、犬でも1~2%、猫で0.5%の発生率が報告されています。ただ人の方でも、てんかん発作の分類や診断が刻々と変化しており、犬猫ではさらに病気の特性上なかなか部位の特定がし辛いのが現状です。
そのような中で現在行われている検査としては、まずその発作が特発性てんかんなのか症候性てんかん(脳の器質的病変による)なのかをMRIにより診断し、そこから追加検査として脳脊髄液の採取や脳波トポグラフィ測定などに入ります。
これはトピックス的ではありますが、将来的には詳細な脳波検査を行うことでてんかん発作の発生部位を特定し外科的に治すという事が可能になるだろうと言われていました。
とはいえ現在のところ特発性てんかんの治療は内科的な内服薬にたよるものがほとんどです。様々な薬の中でその子にあった薬を選んでいく事は非常に難しい事ですが、飼主様と協力しながらこの病気を克服していきたいと思います。
なお高齢の症例では脳腫瘍の確立が非常に高くなります、診断には是非MRI検査をご利用ください。