2010年4月8日木曜日

すっきりとした肝疾患の考え方 ~血液検査を有効活用しましょう~

 昨日夜9時半より北摂夜間救急動物病院にて行われた宮崎大学付属動物病院 鳥巣至道先生による特別セミナーに参加してまいりました。
栄養学的観点から見た肝疾患の治療を中心に、血中アンモニア濃度、総胆汁酸濃度の検査の解釈、陥りやすい間違いを実際の症例を例に挙げられながら話していただきました。
この中で胆汁酸の日内変動のバリエーションが様々である事、胆汁酸単独の上昇を組織学的観点から分かりやすく解説していただいた事には、今までどこかすっきりしなかったつかえが取れた思いでした。また人でも以前から話題になっている必須アミノ酸であるBCAA(バリン、ロイシン、イソロイシン)が肝疾患の時に重要なファクターになっており、それを補充する事で今までコントロールが難しかった肝硬変のQOLを見事に改善する実例には驚かされました。現在、動物でもBCAAが足りているのかどうかは簡単に血液検査できますので一度確認されてはいかがですか?