2014年4月16日水曜日

はじめての分子標的薬

 昨日夜8時半より、梅田ゲートタワービルにてゾエティス・ジャパン主催にて行われた、日本初の動物用「分子標的薬」の発売記念講演会に参加してまいりました。今回の講演には講師に、日本人としては最初の米国獣医内科学専門医で現在、日本小動物がんセンター長の 小林 哲也先生が招かれました。
 小林先生は小動物のがん治療に長年携わってきた経験から、今回発売になった製剤だけでなく、様々な分子標的薬の適応、治療成績についてもお話し頂きました。
 当院でも数年前から、この分子標的薬を使用しておりますが、何よりも副作用の少なさが通常の抗癌剤との違いだと感じております。肥満細胞腫の術後、再発性の骨肉腫、マージンのとりにくい扁平上皮がん、耳垢腺癌などに活躍してくれます。
 過去なかなかコスト的に使いづらい薬でしたが、近年かなり、こなれた価格になってきましたので、今後の腫瘍治療の大きな柱になっていくでしょう。

2014年4月11日金曜日

JBVPレクチャー 胆嚢と総胆管の外科

 昨日夜9時より、JBVP主催で行われた軟部・腫瘍外科シリーズ「胆嚢と総胆管の外科」に参加してまいりました。
 講師は三重動物医療センター 生川 幹洋先生です。まず胆嚢の解剖に始まり、胆嚢疾患の症状、診断と進み、早速、胆嚢切除術の手技にはいりました。術野の確保の仕方、胆嚢の保持、剥離のポイント、総胆管の洗浄などを動画をじっくりと見ながら解説いただきました。
 生川先生はこれまで胆嚢外科を相当数こなしておられ、その経験から陥りやすいポイントを的確にお話いただきました。また術前の血液凝固系検査の重要性を何度の語られており、これを確認せずに手術は行えないでしょう。
 当院では、現在すべての術前検査で血液凝固検査を行っておりますが、過去この結果術前に凝固不全が確認でき、血漿輸血を行い無事手術を終えた経験があります。
 今後も、様々に知識のアップデートを行っていきたいと思います。

2014年3月27日木曜日

細胞を用いて治療する〜獣医療における細胞治療 免疫細胞治療

 昨日夜8時半より、今岡動物病院セミナー室にて行われたJ-ARM主催の免疫細胞治療の勉強会に、今岡先生の御厚意により参加してまいりました。J-ARMは名古屋大学発のベンチャー企業で、再生医療で有名な岸上獣医科の岸上先生、血液学で有名な赤坂動物病院の石田先生が中心に設立された組織です。
 勉強会には近隣の動物病院や、今岡動物病院を出られた先生達が多数参加され、11時過ぎまで白熱した質問が飛び交いました。
 今回のような勉強会は、15年以上も前に藤井寺動物病院で行われていた院内勉強会の空気を思い出させてくれ懐かしくなりました。内容は、現在おかれている獣医療の現状をよく考えさせられるもので、次回の幹細胞を用いた再生医療の勉強会にも期待が持てました。

2014年3月22日土曜日

呼吸器ガイドライン 喉頭と気管 HJSセミナー

 一昨日夜9時より、HJS主催で行われたSTART LINEセミナー 「喉頭と気管 〜実習 径の異なる腸管の縫合」に参加してまいりました。
 今回から講義は呼吸器に入り、まずは上部気道に関する疾患についてお話いただきました。講義の最初に中島先生が言われたことは、一般の獣医さんが見過ごす3大疾病の1つに、この上部気道疾患があるという事でした。この言葉にはとても納得できました。実は先日手術を行った症例に、まさに今回の講義に出てくる「喉頭虚脱」であった子がいたからです。臨床兆候は特になかったのですが、喉頭が正常の位置になく、気管挿管が非常にやりにくい子でした。思い返せば兆候は感じられたのですが、このように講義を受けていなければ、見過ごしてしまう可能性は充分にあります。
 今回も鼻腔形成術、軟口蓋切除術などのポイントをついた講義を、動画を見ながら分かりやすく説明していただき充実した勉強会でした。

2014年3月20日木曜日

デンタルボーン

新たなデンタルボーンが登場!

表面に波形の加工がしてあり、しっかりと噛むことのできる
スーパーデンタル

T字型でワンちゃんが両手ではさみ噛むことができる
テキサスTボーン

どちらもビーフのフレーバーがついており、ワンちゃんが飽きることなく噛んでくれます。歯みがきグッズの新たなラインナップです。是非お試しください!



2014年3月6日木曜日

米国の救急救命専門医に学ぶ特別セミナー

 昨日夜7時より、ヒルトン大阪で行われたDr. Justine A. Leeによる救急救命に関するセミナーに参加してまいりました。診療終了後の参加でしたので30分ほど遅れての参加となり、会場はすでに満員でした。
 頭部外傷時のマンニトールの使い方やFAST(Focused Assesment with Sonogram for Trauma)と呼ばれる新しい超音波による外傷評価、重度のアナフィラキシーに対する治療経過などを実際の症例を用いてお話いただきました。いかにもアメリカの獣医師らしいと思わせる講演内容でした。
 昔、代診先の病院では当直がありましたので、今でもあの当時の緊迫した雰囲気を夢に見ます。「エマージェンシー!」と叫ぶ誰かの声が未だに耳から離れません。ただあの経験は何事にも代え難い貴重な財産でもあります。あの当時の事を思い出しながらアップデートされた救急医療の情報を勉強させていただきました。

2014年3月3日月曜日

内科的重症患者の栄養学的支持療法

 昨日夜7時半より、リーガロイヤルホテル大阪にて行われたロイヤルカナン主催の栄養学セミナーに参加してまいりました。
 講師は、東京大学動物医療センター獣医内科学研究室准教授 大野 耕一先生です。今回のテーマは食べない・食べられない重症患者に、いかに栄養を取らせるか。基本的にはどんな事よりも経口的に腸に栄養を送り込む事が重要です。しかしどうしても口からは無理という場合もあります。東京大学ではできるだけ早い段階でチューブを設置するそうです。一番簡便な鼻からチューブを入れる方法から、最もハードルが高い経腸チューブまで様々ありますが、食道にチューブを設置する食道瘻チューブを多くの症例で選択されるそうです。設置には麻酔が必要となりますが、回復の見込みがある症例なら積極的に行う方が良いでしょう。末梢静脈栄養(PPN)の最新の情報も得られ、多くの獣医さんが参加されていました。

2014年2月20日木曜日

春の息吹


 飼い主さまから、とてもエレガントなチューリップをいただきました。
まだまだ寒い日が続きますが、春はもうそこまで来ていますね。

2014年2月14日金曜日

甲状腺と上皮小体 HJSセミナー

 昨日夜9時より行われた、HJS主催の通常セミナー「外科疾患の取り扱い説明書〜甲状腺と上皮小体」に参加してまいりました。
 今回は犬、猫の甲状腺・上皮小体の手術についてお話いただきました。毎度のことながら、ビデオ撮影なしでは復習ができないほど、実際の手術動画主体の講義です。
 近年、甲状腺疾患は犬は当然のことながら、猫でも頻繁に遭遇するようになりました。犬の甲状腺疾患で、手術が必要な症例は少ないのですが、やはり猫では手術が前提のようです。ただ、手術のコツを知れば、今まであんなに苦労をしていた事が、驚くほど簡単に安全にできるという「目から鱗が落ちる」手術でした。今後の診療に非常に役に立つセミナーでした。

2014年2月8日土曜日

ハッピーバレンタイン!

飼い主さまから素敵なシクラメンをいただきました!
可愛らしい、わんちゃんがのぞいています。
外は雪国のようですが、院内は暖かくなった気がします。
いつもありがとうございます。