2014年3月6日木曜日

米国の救急救命専門医に学ぶ特別セミナー

 昨日夜7時より、ヒルトン大阪で行われたDr. Justine A. Leeによる救急救命に関するセミナーに参加してまいりました。診療終了後の参加でしたので30分ほど遅れての参加となり、会場はすでに満員でした。
 頭部外傷時のマンニトールの使い方やFAST(Focused Assesment with Sonogram for Trauma)と呼ばれる新しい超音波による外傷評価、重度のアナフィラキシーに対する治療経過などを実際の症例を用いてお話いただきました。いかにもアメリカの獣医師らしいと思わせる講演内容でした。
 昔、代診先の病院では当直がありましたので、今でもあの当時の緊迫した雰囲気を夢に見ます。「エマージェンシー!」と叫ぶ誰かの声が未だに耳から離れません。ただあの経験は何事にも代え難い貴重な財産でもあります。あの当時の事を思い出しながらアップデートされた救急医療の情報を勉強させていただきました。

2014年3月3日月曜日

内科的重症患者の栄養学的支持療法

 昨日夜7時半より、リーガロイヤルホテル大阪にて行われたロイヤルカナン主催の栄養学セミナーに参加してまいりました。
 講師は、東京大学動物医療センター獣医内科学研究室准教授 大野 耕一先生です。今回のテーマは食べない・食べられない重症患者に、いかに栄養を取らせるか。基本的にはどんな事よりも経口的に腸に栄養を送り込む事が重要です。しかしどうしても口からは無理という場合もあります。東京大学ではできるだけ早い段階でチューブを設置するそうです。一番簡便な鼻からチューブを入れる方法から、最もハードルが高い経腸チューブまで様々ありますが、食道にチューブを設置する食道瘻チューブを多くの症例で選択されるそうです。設置には麻酔が必要となりますが、回復の見込みがある症例なら積極的に行う方が良いでしょう。末梢静脈栄養(PPN)の最新の情報も得られ、多くの獣医さんが参加されていました。

2014年2月20日木曜日

春の息吹


 飼い主さまから、とてもエレガントなチューリップをいただきました。
まだまだ寒い日が続きますが、春はもうそこまで来ていますね。

2014年2月14日金曜日

甲状腺と上皮小体 HJSセミナー

 昨日夜9時より行われた、HJS主催の通常セミナー「外科疾患の取り扱い説明書〜甲状腺と上皮小体」に参加してまいりました。
 今回は犬、猫の甲状腺・上皮小体の手術についてお話いただきました。毎度のことながら、ビデオ撮影なしでは復習ができないほど、実際の手術動画主体の講義です。
 近年、甲状腺疾患は犬は当然のことながら、猫でも頻繁に遭遇するようになりました。犬の甲状腺疾患で、手術が必要な症例は少ないのですが、やはり猫では手術が前提のようです。ただ、手術のコツを知れば、今まであんなに苦労をしていた事が、驚くほど簡単に安全にできるという「目から鱗が落ちる」手術でした。今後の診療に非常に役に立つセミナーでした。

2014年2月8日土曜日

ハッピーバレンタイン!

飼い主さまから素敵なシクラメンをいただきました!
可愛らしい、わんちゃんがのぞいています。
外は雪国のようですが、院内は暖かくなった気がします。
いつもありがとうございます。

2014年1月31日金曜日

HJSセミナー 体幹のヘルニア 実習 Gambee縫合

 昨日夜9時よりHJS主催で行われたSTART LINEセミナー〜体幹のヘルニアガイドライン〜に参加してまいりました。
 今回は、鼠径ヘルニア、大腿ヘルニア、恥骨前腱断裂、傍肋骨ヘルニア、会陰ヘルニアについて解剖から始まり、病態、治療、手術の原則をお話頂き、動画による手術の映像を見ながらポイント毎に説明いただきました。毎回そうですが、ビデオ撮影抜きでは復習できない濃い内容です。
 最後は実習としてGambee縫合をしかも、腸管の内腔側に、結び目をつくるやり方教わり練習しました。先生に教わったコツを飲み込めば、驚くほど容易に腸管の後壁側Gambee縫合ができました。しかし腸管の前壁側の縫合については内腔側に結び目をつくるのは難しいです。
 「会陰ヘルニアを甘く見ないでほしい、昔と違い、今発生している症例の多くは、筋肉がほとんど消失してしまっている難易度の高い病態。再発は覚悟し、今の状態を改善する為の救護処置であることを充分に理解しておく事。筋肉が残存している間に出来るだけ早く手術をしてください。」中島先生が何度も強調されていました。

2014年1月24日金曜日

VRCグランドカンファレンス 血液学

 昨日夜9時よりネオベッツ主催で行われた「診断に必要なデーターと血液塗抹の読み方」に参加してまいりました。今回は検査センターのアイデックスラボラトリーズの協賛で講師は血液学では有名な平田雅彦先生です。
 今回は血液学の基礎的な復習や、従来のインピーダンス法による血球計数機とレーザーサイトによる分類の違いをお話頂きました。後半は個々の症例を挙げデータと実際の血液塗抹標本との比較をしながら細かく説明いただきました。
 検査機器の発達は、日々の診療のストレスを軽減してくれるものですが、最後は自分の眼で確認する事には変わりありません。

2014年1月1日水曜日

年末年始 休診日のお知らせ




誠に勝手ながら、
12月31日(火)午後~1月3日(金)までは
休診とさせていただきます。 

1月4日(土)から通常通り診療いたします。

また、年末・年始の診療は混雑する可能性がございます。 
予めお時間に余裕を持ってご来院ください。

ごはん等のご注文がございましたら、

恐れ入りますが12月15日頃までに ご連絡いただきますよう、お願い致します。

2013年12月27日金曜日

HJSセミナー 実習 端々吻合

 昨日夜9時から、HJS主催の消化器疾患ガイドラインセミナー「直腸〜肛門の外科疾患ガイドライン 端々吻合」に参加してまいりました。
 前回からの流れで、今回は結腸〜肛門にかけての手術についての勉強会です。このセミナーは撮影OKなので、ビデオをセットし手術動画もしっかり記録できます。肛門管へのアプローチ法として肛門の直上からアプローチする背側アプローチ、横からの背側アプローチについてかなり詳細に動画で見せて頂きました。またPull-Through法、Pull-Out法など充実した内容でした。

2013年12月12日木曜日

貧血症例の診断アプローチ

 昨日夜9時半より、モノリス主催で行われた血液学セミナー「貧血症例の診断アプローチ」に参加してまいりました。場所は北摂夜間救急医療センター葉月会セミナールーム、岐阜大学付属動物病院院長、血液内科教授 鬼頭 克也先生の講演でした。
 現在、岐阜大学付属動物病院にて第一線で診療にもあたられている病院長の言葉には非常に重みのある内容でした。特に、その昔紹介されてきた様な比較的シンプルな病態ではなく、今は非常に複雑化した難解な症例が多いそうです。また飼育頭数が多い事とも関係はあるのでしょうが、鬼頭先生の元に紹介されてくる症例は圧倒的にミニチュアダックスが多いそうです。確かに、当院での免疫系に関連した難治性症例には昔はマルチーズが代表格だったのが、ミニチュアダックス、ウェルシュコーギーにシフトしております。
 貧血の評価は、血液検査をしてみないと分からないのですが、日常で簡単に判断できる指標があります。それは石を噛む、小石・砂を食べる、コンクリートを舐めるといった異嗜行動です。もしこのような行動に気づかれたら病院を受診してください。