昨日夜9時より、ネオベッツ主催で行われたVRCカンファレンス「整形外科シリーズ〜橈尺骨骨折治療の第一歩(アプローチ)〜」に参加してまいりました。今回も整形担当の戸次 辰朗先生による講演です。
小型犬の骨折の中でも代表的な橈尺骨骨折ですが、よくある治癒不全として骨癒合不全があげられます。これは骨折端がうまく癒合してくれず、最悪のケースでは骨が溶けてなくなってしまう状態にまでなってしまいます。原因として、骨折端に異物・感染がある、生体側の免疫異常、インプラントの強度不足・過剰などがあげられます。避けられない原因もあるのですが、手術の手技により回避できるものも多くあります。
今回のカンファレンスではプレート法を用いた整復をベースに、しかしすべての基本であるアプローチ(体位、切皮部位、切開していく順序)をお話いただきました。非常にベーシックな話であり、かつ誰も教えてくれない重要なポイントを丁寧にお話頂きました。
当院では基本的に橈尺骨骨折には創外固定法を行うのですが、VRセンターではプレーティングと創外固定法とバンテージを組み合わせ骨折端にかける負荷を調整しながら治療していく方法で良い成績をあげているとお話しされていました。
ただ最も重要なのは、骨折させないように飼主の皆様が気をつけていただく事でしょう。