2014年3月27日木曜日

細胞を用いて治療する〜獣医療における細胞治療 免疫細胞治療

 昨日夜8時半より、今岡動物病院セミナー室にて行われたJ-ARM主催の免疫細胞治療の勉強会に、今岡先生の御厚意により参加してまいりました。J-ARMは名古屋大学発のベンチャー企業で、再生医療で有名な岸上獣医科の岸上先生、血液学で有名な赤坂動物病院の石田先生が中心に設立された組織です。
 勉強会には近隣の動物病院や、今岡動物病院を出られた先生達が多数参加され、11時過ぎまで白熱した質問が飛び交いました。
 今回のような勉強会は、15年以上も前に藤井寺動物病院で行われていた院内勉強会の空気を思い出させてくれ懐かしくなりました。内容は、現在おかれている獣医療の現状をよく考えさせられるもので、次回の幹細胞を用いた再生医療の勉強会にも期待が持てました。

2014年3月22日土曜日

呼吸器ガイドライン 喉頭と気管 HJSセミナー

 一昨日夜9時より、HJS主催で行われたSTART LINEセミナー 「喉頭と気管 〜実習 径の異なる腸管の縫合」に参加してまいりました。
 今回から講義は呼吸器に入り、まずは上部気道に関する疾患についてお話いただきました。講義の最初に中島先生が言われたことは、一般の獣医さんが見過ごす3大疾病の1つに、この上部気道疾患があるという事でした。この言葉にはとても納得できました。実は先日手術を行った症例に、まさに今回の講義に出てくる「喉頭虚脱」であった子がいたからです。臨床兆候は特になかったのですが、喉頭が正常の位置になく、気管挿管が非常にやりにくい子でした。思い返せば兆候は感じられたのですが、このように講義を受けていなければ、見過ごしてしまう可能性は充分にあります。
 今回も鼻腔形成術、軟口蓋切除術などのポイントをついた講義を、動画を見ながら分かりやすく説明していただき充実した勉強会でした。

2014年3月20日木曜日

デンタルボーン

新たなデンタルボーンが登場!

表面に波形の加工がしてあり、しっかりと噛むことのできる
スーパーデンタル

T字型でワンちゃんが両手ではさみ噛むことができる
テキサスTボーン

どちらもビーフのフレーバーがついており、ワンちゃんが飽きることなく噛んでくれます。歯みがきグッズの新たなラインナップです。是非お試しください!



2014年3月6日木曜日

米国の救急救命専門医に学ぶ特別セミナー

 昨日夜7時より、ヒルトン大阪で行われたDr. Justine A. Leeによる救急救命に関するセミナーに参加してまいりました。診療終了後の参加でしたので30分ほど遅れての参加となり、会場はすでに満員でした。
 頭部外傷時のマンニトールの使い方やFAST(Focused Assesment with Sonogram for Trauma)と呼ばれる新しい超音波による外傷評価、重度のアナフィラキシーに対する治療経過などを実際の症例を用いてお話いただきました。いかにもアメリカの獣医師らしいと思わせる講演内容でした。
 昔、代診先の病院では当直がありましたので、今でもあの当時の緊迫した雰囲気を夢に見ます。「エマージェンシー!」と叫ぶ誰かの声が未だに耳から離れません。ただあの経験は何事にも代え難い貴重な財産でもあります。あの当時の事を思い出しながらアップデートされた救急医療の情報を勉強させていただきました。

2014年3月3日月曜日

内科的重症患者の栄養学的支持療法

 昨日夜7時半より、リーガロイヤルホテル大阪にて行われたロイヤルカナン主催の栄養学セミナーに参加してまいりました。
 講師は、東京大学動物医療センター獣医内科学研究室准教授 大野 耕一先生です。今回のテーマは食べない・食べられない重症患者に、いかに栄養を取らせるか。基本的にはどんな事よりも経口的に腸に栄養を送り込む事が重要です。しかしどうしても口からは無理という場合もあります。東京大学ではできるだけ早い段階でチューブを設置するそうです。一番簡便な鼻からチューブを入れる方法から、最もハードルが高い経腸チューブまで様々ありますが、食道にチューブを設置する食道瘻チューブを多くの症例で選択されるそうです。設置には麻酔が必要となりますが、回復の見込みがある症例なら積極的に行う方が良いでしょう。末梢静脈栄養(PPN)の最新の情報も得られ、多くの獣医さんが参加されていました。