2025年4月21日月曜日

肛門嚢腺癌(肛門嚢アポクリン腺癌)

  先日、肛門嚢の摘出術を行いました。病理組織検査が先ほど帰ってきたのですが、やはり肛門嚢腺癌でした。

 この症例は3週間ほど前にお尻を気にすると来院されました。

 いつものように肛門嚢を直接触診し内容物を排出しようと試みたところ、硬結感を感じ痛みがあったため炎症を疑い抗生剤を服用してもらい、1週間後再度確認しました。

 治っている事を期待していたのですが全然その気配がなく、むしろ大きくなっていました。

 この症例は女の子であり、病変の動きがあまり良くない印象でしたのですぐに手術を勧め、先週、肛門嚢摘出術を行いました。

外見からは腫れているのは見えません、肛門は巾着縫合をかけています





 手術当日にも確認したのですが、さらに大きくなっておりタイムリミットは迫っていたようでした。手術そのものは無事終了し、当日に帰宅してもらいました。

 この様に最初から癌であることを想定して手術は行なっていますが、やはり病理検査で完全切除であるとホッとします。注意は必要ですが、最近では分子標的薬の成績も良い様なので色々検討しながら経過観察していきます。





2025年4月14日月曜日

目からウロコの猫診療

  昨日、午後1時より行われた大阪麻布臨床獣医研究会主宰の猫診療セミナーに参加してまいりました。今回はメディアにもよく出られている東京猫医療センター 服部 幸先生が講師です。


 猫特発性膀胱炎から始まり下痢の原因としてIBDと消化管型リンパ腫や甲状腺機能亢進症、興味深かった短腸症、便秘の原因となる大腸癌、巨大結腸症、関節炎について、また治療としての食事や薬剤の選択と、休憩も飛ばし話し続けた盛りだくさんの4時間でした。


 毎回思うのですが、実に高齢の先生方まで熱心に質問を投げかけられ、今まで参加した勉強会の中では熱度が高い研究会です。

2025年4月13日日曜日

院内さんぽ

  よいこのわんちゃんは病院を散歩するのが大好きです。うまく院長をおだててトリーツをゲットします。




2025年4月12日土曜日

春の健康診断

 いつも病院大好きで、飛び込んで来てくれるわんちゃんが春の健康診断を受けにこられました。
 元気いっぱいにアピールしてくれるのですが、何気なくエコーを当てると、ちょっと心臓の弁膜に異常が見つかりました。

僧帽弁閉鎖不全症

 まずは症状もなく元気だということ、左房の拡大も見られないことから現時点では投薬せずに、定期的に観察していくことになりました。


 

2025年4月8日火曜日

心臓エコー検査

 


 先日、獣医師会の勉強会で講習させていただいたグリーン動物病院院長 田口大介先生のやり方を参考にさせていただき、動物に負担をかけず聴診器を当てる感覚で心エコーを診るようにしています。

 まだ勉強中ですが、自分自身も今までよりずっと楽に診れるようになりました。