誠に勝手ながら、8月13(水)・14(木)・15(金)は、
休診とさせていただきます。
8月12(火)・16(土)は、通常通り、午前・午後とも診療となります。
お薬・サプリメント・フード等のご注文は8月7日(木)までにお願いいたします。
お取り寄せに時間がかかる場合もございますので、今一度足りないものがないか、早めの確認をお願いいたします。
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昨日昼1時より行われた、大阪麻布臨床獣医研究会に参加してまいりました。
今回のテーマは「眼科疾患の見極めと対処〜緊急疾患から難症例まで〜」、講師は麻布大学 小動物臨床研究室 高橋広樹先生です。
高橋先生は以前北摂にあった「どうぶつ眼科専門クリニック」で勤務されていたこともあり、大阪には馴染みがある先生です。
セミナーの内容は眼のエマージェンシー、眼表面疾患アップデート、猫の角膜黒色壊死症、眼腫瘍の4本立てでかなり時間一杯の内容でした。
当院では猫のヘルペスに関連した疾患が少ないため角膜黒色壊死症などは遭遇する機会が少ないのですが治癒に時間がかかり厄介な病気です。
今回も日頃抜け落ちてしまう事を再確認させてもらえる勉強会でした。
昨夜8時半より、ソフィア堺にて行われた令和7年度第1回症例検討会に参加してまいりました。今回はアウル動物病院 前田賢先生による「排便障害を生じた猫の大腸腺癌の1例」とたろう動物病院村橋宏規先生による「歯が折れた犬・猫の症例検討」です。
猫の大腸腺癌は非常に稀でなかなか遭遇する事のない病気です。前田先生の症例は外科手術のみで約1年生存されたそうなので、積極的な選択が良い結果を生んだのだと思います。
歯科を得意とされる村橋先生はかなり専門的に歯の治療をされており、抜歯を選択する前に相談してみられる事を勧められます。
10時近くまで皆さん熱心に質問され熱い夜でした。
今回は獣医学とは関係ない話題ですが、私の好きな小松左京氏の資料が展示されているということなので、お昼の時間に暇をもらい大阪芸術大学に行ってきました。
なかなか暑かったですが、大阪芸術大学のキャンパスは大変良い建築で、芸術系大学らしい雰囲気の中をそれらしい学生が闊歩する居心地の良い大学でした。
昨日、午後1時より行われた大阪麻布臨床獣医研究会に参加してまいりました。今回は酪農学園大学 伴侶動物内科講師 田村 昌大先生による「一次診療で役に立つアドバンスエコー診断 〜門脈体循環シャントを中心に〜」です。
今回のセミナーはかなりアドバンスコースな講義でしたが動画に交え、白板にわかりやすくイラストを描いて頂き、今まで少し理解不足だった事柄をしっかり整理させて頂きました。
また後天性シャントでの肝性脳症を診断するときに、問診の取り方次第で見逃しを防ぐことができるので、これからはしっかりとポイントを押さえ行って行こうと思います。
1.コロナワクチンは必要か?
2.ワクチン同時接種の是非は?
まずコロナと言っても人のではなく、犬のしかも腸コロナについてです。(犬にも人と同じような伝染力の強い呼吸器に症状が出るコロナはありますが予防はできません)
犬腸コロナ感染症については1971年に初めて確認され、1980年初頭にはワクチンが開発されましたが900頭以上の副作用が報告され、そのうち300頭以上が死亡しました。
その後、私が藤井寺動物病院で研修を始めた1998年頃にコロナを含む新しい混合ワクチンが発売されました。
当時、是枝先生が1980年頃にコロナワクチンで多くの副作用を経験された事を語ってくれ、このワクチンに対する警戒心を抱きました。
そのすぐ後2004年、JAHA国際セミナー、コロラド州立大学教授 Dr. Michael Lappinによる感染症学セミナーにて、イヌコロナウイルスはパルボウイルスの免疫を獲得していれば同時に予防できるという話を聞き、腸コロナ感染症を予防するには従来のパルボ予防のみで大丈夫だと確信しました。
当院では以上のことからコロナワクチンを含む混合ワクチンは特殊な事情(ワクチンの欠品など)以外では意味がないので使用しません。呼吸器病コロナについては予防法はありませんので不特定多数の犬が集まる怪しい場所を避けてくださいとしか言えません、ただし基本的には対症療法で治癒します。
この他の抗原により予防する交叉免疫の概念は、猫のFIPにも関係があり古くは1990年代初頭アメリカで猫白血病ワクチンの使用が始まると、今まで多発していたブリーディング施設でのFIPの発生率が激減したそうです。また2015年にトルコで発表された論文にもこのワクチンでFIPの発生率を下げたとの報告があります。
このような事から、当院では複数頭飼育の家庭ではFIPのリスクを下げるため白血病ワクチンを積極的にお勧めします。
もちろんFIPを発症した症例にはモルヌピラビルによる積極的介入で寛解を目指します。
2番目に、ワクチンの同時接種の是非ですが基本的な免疫の話からすれば、当然問題ありません。厚生労働省の公式見解により、人では幼児や医療従事者など効率的に免疫をつけさせるために同時接種が推奨されています。
ではなぜダメであるという話があるかと言えばこれはもし副作用が出たときにどのメーカーに責任があるかということを明確化するためだけの目的です。
長文になりましたが、表面上の話で病気を語り、本質的な病態を捉えていないと病気がなぜ発生するのか、ではどの様な治療方針を立てて病気と向き合っていくかができません。
あなたの家族を健康で幸せにするにはどうしますか?
先日、肛門嚢の摘出術を行いました。病理組織検査が先ほど帰ってきたのですが、やはり肛門嚢腺癌でした。
この症例は3週間ほど前にお尻を気にすると来院されました。
いつものように肛門嚢を直接触診し内容物を排出しようと試みたところ、硬結感を感じ痛みがあったため炎症を疑い抗生剤を服用してもらい、1週間後再度確認しました。
治っている事を期待していたのですが全然その気配がなく、むしろ大きくなっていました。
この症例は女の子であり、病変の動きがあまり良くない印象でしたのですぐに手術を勧め、先週、肛門嚢摘出術を行いました。
昨日、午後1時より行われた大阪麻布臨床獣医研究会主宰の猫診療セミナーに参加してまいりました。今回はメディアにもよく出られている東京猫医療センター 服部 幸先生が講師です。
猫特発性膀胱炎から始まり下痢の原因としてIBDと消化管型リンパ腫や甲状腺機能亢進症、興味深かった短腸症、便秘の原因となる大腸癌、巨大結腸症、関節炎について、また治療としての食事や薬剤の選択と、休憩も飛ばし話し続けた盛りだくさんの4時間でした。
毎回思うのですが、実に高齢の先生方まで熱心に質問を投げかけられ、今まで参加した勉強会の中では熱度が高い研究会です。