2017年3月20日月曜日

トイ犬種における橈尺骨骨折の治療

 昨日、朝10時より大阪府立大学 i-siteなんばにて行われた、「トイ犬種における橈尺骨骨折の治療〜匠が伝授する手術のコツとピットフォール」と題した日本獣医麻酔外科学会 第2回近畿地区講習会に参加してまいりました。夕方4時からは大阪府立大学の大橋文人先生の退職記念講演「獣医における軟部組織外科の過去・未来」も行われ、充実した1日となりました。
 講習会の内容としては、現在主に紹介症例を診察される近畿地区の整形外科の名医たちが、各々、理論的かつ臨床的に、いかにその症例に良い結果をもたらすかを語ってくださいました。私が以前、藤井寺動物病院にて御指導頂いた川田 睦先生も以前と変わらず、熱意に溢れた講演を聞かせてもらえました。現在はロッキングプレートを主体とした骨折部の固定が主流ですが、それだけでなく、従来型のコンベンショナルプレートと併設したり、ピンニングや創外固定を施したり、ロッキングプレートを創外(創内)固定的に設置したり、はたまた大阪大学やパナソニックと共同で、CT、3Dプリンターを活用し、カスタムメイドのプレートを実際の治療に取り入れていらっしゃる先生もおられました。
 現在でも獣医医療は進歩し続けていますが、1日1日は実感できるものではありません。しかし最後の大橋先生の講演を聞きながら、私が臨床に出てからの22年をひしひしと実感してしまいました。