2016年9月20日火曜日

ねこに優しい臨床と成功の秘訣 Dr. Susan Little & Martha Cannon

 9月19日(月) 17:00より新大阪ワシントンホテルプラザにて行われた、大阪市獣医師会若手交流会コラボレーションセミナーに参加してまいりました。
 今回はイギリスで猫専門病院を開業しておられるMartha Cannon先生とアメリカ猫臨床協会のSusan Little先生が来日され公演されました。
 前半はCannon先生が「あなたの動物病院をキャットフレンドリーにする方法」と題し、今国際的な規模で行われているisfm(International Cat Care for Vets)の活動の内容についてお話しいただきました。後半はカナダで猫専門病院をされているLittle先生が、猫を中心に考えた医療について2時間余り公演いただきました。
 現在私たちの病院においても、猫専用の待合があり、冬には床暖房をつけ、高齢や状態の悪い猫ちゃんには湯たんぽをバスタオルの中に入れ、その上に乗ってもらい診察を受けていただいております。猫は犬とは全く違った生き物であることは当然なのですが、しかし、心を交わすという事に関しては決して犬に負けてはいないと最近特に感じております。

獣医循環器講演会 in 大阪

 9月18日(日) 14:00より、グランキューブ大阪にて行われた心臓病セミナーに参加してまいりました。
 今回のセミナーは2部構成で、前半は「犬の僧帽弁閉鎖不全症の外科治療」〜手術適応の判断と手術方法について〜と題し、近畿動物医療研修センターの院長 森 拓也先生が、後半を心臓病を専門としている千村どうぶつ病院 院長 千村 収一先生が「慢性心不全の診断と治療 アップデート」をお話しされました。
 従来、僧帽弁閉鎖不全症の多くは内科的にコントロールされていましたが、現在大阪府下にも人工心肺装置を使い、開心術を行い弁を再建する外科治療が行える循環器専門病院が数件あります。当院でも実際、僧帽弁閉鎖不全症の患者さんの弁形成術をお願いしたことがあり、今では見違えるほど元気になりました。ハードルは決して低くはないですが、一昔前では絶対あり得なかった事が、身近な施設で可能になったという事実は素晴らしいことです。後半の千村先生の講義も基本中の基本でありながら、しかし忘れがちになってしまう内容を再確認させていただきました。