2014年8月29日金曜日

JAHAミニセミナー「救急医療ガイドラインについて学ぶ」〜整形外科シリーズ 骨折治療の手術設計と手術に必要な基本手技

 昨日夜8時よりネオベッツ主催で行われた、JAHA協賛ミニセミナー 最新救急医療レクチャーと戸次先生による整形外科セミナーに参加してまいりました。
 救急医療セミナーは酪農学園大の佐野 忠士先生によるライブ動画セミナーで、動物のCPA(心肺停止)に対するCPCR(救命救急処置)について1時間お話いただきました。近年、人の医療でも言われているように、胸部を強く押す事による弊害よりも、しっかりと心臓マッサージを行えた方が結果的には良い、またしっかりと押すぶんだけ、しっかりと解除もすることが重要です。評価はABC、治療はCABという概念も納得です。
 整形外科セミナーは、骨折の評価から、その部位を絶対的固定にするのか、相対的固定にするのか判断し、それらを単独で場合によっては時間差で組み合わせて治療していきます。
 トータル3時間の長時間セミナーでしたが、時間を感じさせない内容の講義でした。

2014年8月22日金曜日

食道と胃の外科疾患 HJSセミナー

 昨日夜9時より、HJS主催で行われた外科学セミナーに参加してまいりました。今回のテーマは、食道から胃の幽門までの疾患に対する外科的アプローチです。
 食道は血管の乏しい器官で癒合不全になりやすく、縫合には注意が必要です。胸部食道の外科では、肋間を開創することによる問題がありますが、右大動脈弓遺残など外科でしか解決できなく、また早期に行わなければならない場合には、必要なテクニックとなります。胃は消化管外科の中で最もよく行われるものですが、それでもY-U前進幽門形成術、有茎胃弁、内反性惻々幽門形成術、Billroth Ⅰ、Ⅱ、胃・空腸吻合術など胃から腸管への通過障害を改善するテクニックはなかなか知らなければ難しいものです。

2014年8月16日土曜日

ベーシック皮膚科学 犬の感染症 part1

 8月14日、夜9時半より行われた皮膚科学セミナーに参加してまいりました。今回は犬と猫の皮膚科にて皮膚専門で診療されている村山 信雄先生が講師です。
 犬における皮膚感染症の代表として、膿皮症、ニキビダニ、マラセチア皮膚炎、皮膚糸状菌症があります。これらについて診断から治療にいたるまで2時間たっぷりとお話いただきました。ベーシックではありますが、皮膚科専門医だけに、一般に臨床医が見落としがちな盲点をじっくりと解説していただけました。しかし特にこの大阪のようなジメジメした夏は、犬の皮膚にとって大敵である事だけは確かですね。

2014年8月13日水曜日

2014年 夏期休暇のお知らせ





誠に勝手ながら、
2014年8月13日(水)午後~8月15日(金)までは
休診とさせていただきます。 

8月16日(土)から通常通り午前・午後共に診療いたします。

また、業者の夏期休暇の関係により、フードなどのご注文品の準備に時間がかかる場合がございます。 

ご注文の予定がございましたら、
8月12日(月)午前中までに連絡いただきますようお願い致します。


2014年8月8日金曜日

猫の行動、正しく問診できていますか?

 なかで動物病院看護師です。
8月3日(日)、株式会社ビルバックジャパンの主催による「2014 ビルバック猫行動学セミナー」に参加してまいりました。
 動物行動学領域において多岐にわたりご活躍されている獣医動物行動研究会副会長 南 佳子先生によるご講演は、獣医師を対象としたものではありましたが、興味深い内容で看護師の立場からも参考になる内容でした。

 特に獣医動物行動研究会統一質問用紙を用いてのオーナー様への問診についての講義は思い起こすことも多く、興味深く拝聴いたしました。

 当院でも甲状腺機能亢進症の患者様が数頭いらっしゃいますが、振り返ってみても、オーナー様からの有効な情報がポイントであったと確信いたします。
 あらためて、問診の重要性を実感すると共に、オーナー様の話しやすい状況を作り出し、どのように問診を進めていくのか等、現在のあり方を改善していかなければならないと感じました。

2014年8月6日水曜日

抜歯〜根尖周囲膿瘍

 一昨日、根尖周囲膿瘍により、皮膚が破れてしまったわんちゃんの治療のため、抜歯を行いました。
このように大きく傷口が開いてしまっています。
 問題の歯を見てみると、歯石が付いております、が、それほどでもありませんね。

 歯石を取り除き、よく観察すると歯の表面が薄く剥離し、歯髄が見えている所があります。
 歯は、ダイヤモンドバーにて二分割し、歯根部を剥離し抜歯します。その後大きな穴が開いてしまいますので吸収糸にて縫合しました。
 皮膚まで貫通していましたが、意外にしっかりした歯根でした。
 このわんちゃんはそれほど高齢でもなく、しかも歯石はあまり付いていませんでした、しかしおそらく何か固いものを齧ったことで歯が欠けてしまい、そこからバイ菌が入り膿んでしまったのでしょう。
 固いものを噛ませて歯磨きの代わりを行うとこのような事が起こりかねません。手間がかかっても歯磨きを行うか、病院で販売しているデンタルグッズをお使いください。