2014年6月16日月曜日

腹腔内陰睾

 腹腔内陰睾は、潜在睾丸と呼ばれる正常な位置に精巣が下降しない遺伝性異常の1つです。精巣が正常な位置になく、常時体温にさらされる為、正常犬の13.6倍の高い確立で腫瘍化すると言われております。
 
 写真は一昨日行った手術時の様子です。左側の睾丸が腹腔内にあり、右側は正常位置にありました。腹腔内にあった精巣と正常位置にあった精巣は、両方とも病理検査に送り腫瘍化していないか確認します。腹腔内に精巣が存在する可能性があれば、できるだけ手術をお勧め致します。
 P.S. 6/23 病理検査の結果、腹腔内にあった精巣は、精上皮腫とセルトリ細胞腫の混合腫瘤でした。幸い転移している所見はなかったのでひと安心です。