2013年2月26日火曜日

葉月会 国際セミナー 血液凝固系検査の解釈

 昨日夜9時半より、北摂夜間救急動物病院にて行われた葉月会主催の国際セミナーに参加してまいりました。今回でJames Barr先生を講師に迎えた国際セミナーは最後となります。
 血液凝固系は非常に複雑な仕組みでコントロールされおり、固める・溶かすといった相反する反応を同時に無数の場所で行っております。これがコントロール不能となり起こる代表的な疾患がDIC(播種性血管内凝固)です。
 まず前半では基礎的な講義として1次、2次、3次止血の仕組みから一般的な凝固異常を検出する検査法についてお話頂きました。その後後半にはFDP'sと新しい検査法であるD-Dimerの測定について詳しく、最後に現在最も注目されているThromboelastography法についてお話頂きました。この方法で見ると凝固機能がグラフィカルに示され、非常に診断に役立つものです。

2013年2月20日水曜日

志学会 臨時国際セミナー ショックと頭部外傷の管理

 昨日夜9時半より北摂夜間救急動物病院にて行われた、志学会主催の臨時国際セミナーに参加してまいりました。昨日に引き続き、James Barr先生の講演で「ショックと頭部外傷の管理」という救急医療の最たる題材でした。
 まず最初にショックの概念から病態生理、臨床症状、治療といった一連の流れに沿って分かりやすくお話して頂きました。休憩を挟み、外傷性脳損傷の診断と管理という具体的な内容に移りました。外傷性脳損傷で重要なのは、すでに起こってしまっている一次性脳損傷ではなく、我々がコントロールすべき二次性脳損傷だということです。頭蓋内圧の上昇を抑えるために、しかし循環血液量は維持する。また高血糖にならないような管理、グルココルチコイドの禁忌、酸素化、頭部挙上など具体的かつ細かなアドバイスを理論的にお話頂きました。
 昨日同様、白熱し時間をオーバーしたセミナーでしたが、最後はJames Barr先生を囲み記念撮影をし楽しい時間でした。

2013年2月19日火曜日

葉月会 国際セミナー 輸液療法 血液透析および腹膜透析

 昨日夜9時半より北摂夜間救急動物病院にて、葉月会主催の国際セミナーが行われました。このセミナーはテキサス A&M 獣医救急医療学准教授 Dr. James Barr DVM, DACVECCを講師にむかえた3回に、志学会主催の臨時セミナーを加えた全4回も行われます。今回はその第1回目です。
 今回のテーマは「輸液療法 血液透析および腹膜透析」です。最初は輸液、特にショック時における輸液の選択について約1時間講演されました。我々が日頃よく使用する輸液剤は晶質液と呼ばれる電解質を含んだものですが、救急の場で選択されるものとしては、コロイド溶液と呼ばれる血管内のボリュームを維持するための輸液剤です。私達の病院でも使用しているヘタスターチ、凍結乾燥血漿から最近使われ始めているテトラスターチ、ヒトアルブミン製剤や国内では手に入らないイヌアルブミン製剤について様々なお話を聞かせていただきました。休憩をはさみ、血液透析と腹膜透析の臨床的なお話をしていただきました。質疑応答も活発に行われ、予定終了時刻を大幅にオーバーし日をまたいだセミナーとなりました。

2013年2月5日火曜日

カウンセリング


 2月4日(月) 1時よりJAHA認定しつけインストラクターの安国 宣子先生に院内にてカウンセリングを行なっていただきました。
今回は、ちょうど1年前にパピークラスに参加された イングリッシュコッカースパニエルの むぅちゃん です!
 むぅちゃんもあれから1年の間に大きく成長し、賢いわんちゃんになりましたが、どうしても食べ物に対して興味津々で、散歩中に拾い食いをしてしまいそうになるそうです。また退屈すると家具などを齧ってしまい危険なので、どうしたら安全にすごせるかというご相談でした。
 むぅちゃんは基本的には「Off (ちょうだい)!」ができる子ですが、口の中に入ってしまった物までは、その魅力に勝てずに飲み込んでしまう危険があります。まずは絶えずむぅちゃんがお母さんの側(左側)を離れずに歩くトレーニングを行います。

上手について歩けました!!
 ついて歩く練習をする時に注意する事は、ひっぱったら必ず止まり、飼い主さんが主体となってわんちゃんを散歩させる事です。
むぅちゃんは賢いわんちゃんなので短時間のトレーニングでしっかり理解してしまいました!
しかし力の強い大型犬などでは、イージーウォークハーネスやジェントルリーダーを使い練習しましょう。
 もし何かを拾ってしまったとしても、上手に離すことが出来れば少しでも危険をさける事ができます。ひっぱりっこをしながらそれを離させる練習もします。
「ちょうだい!」
「じょうず!」
むぅちゃんはとても齧る事が大好きなので、お留守番の時には必ずコング等噛んでも壊れないおもちゃにフードをつめ、食器の代わりに使用し、又樹脂で出来た丈夫なおもちゃを噛ませて退屈な時間を楽しい物に変えていくようにお伝えされてました。 
 
 最後は安国先生の愛犬トコちゃんともなかよくマットが出来ました!!